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2013年4月25日木曜日

金澤先生への手紙

金澤先生への手紙

 お早うございます。
 昨年12月末に誕生した安倍政権ですが、当面する参院選挙までの政策の重点を、経済、外交、教育、震災復興としてうたい、このうち経済政策の内容がアベノミクスといわれているようです。このアベノミクスと言われる安倍経済政策の柱は、財政出動、成長戦略、金融緩和の三本の矢であることはご存知のとおりです。
 この間の内閣に対する高支持率の背景は、アベノミクスに煽られた好景気への期待と特に東日本大震災以降に疲弊しきっている国民の暮らしが少しでも回復してほしいとの願望だと思います。
 しかし、先週からの国会答弁で、安倍首相は参院選挙の争点を先の経済などの優先課題から、憲法改正問題、とりわけ96条改憲への選択だと言い始めました。まさしく、危険で傲慢な彼の本音を出してきました。
 とたんに、国民は安倍政権のもつ、このきな臭い側面を意識しだしているのだと思います。それが、若干ではありますが、毎日新聞などで支持率が下がってきていることへの現われだと思います。
 そもそも、アメリカに住むドル建てで決済している日本人の多くは、円高に業を煮やしていていたのは事実です。それが、1ドル80円が100円になったのですから、年収10万ドル(800万円の年収)の労働者が何もしないで年収1000万円にはね上がったわけですから、大喜びするわけです。彼ら(その中には愚息も含まれますが)は、1ドル110円くらいが妥当だと平気で言っているのです。それくらいまで、財政出動してほしいと願っているのです。しかし、その段階には、日本の金融バランスが決定的に崩れ、今にも破綻するのは目に見えています。
 そもそも、アベノミクスは、公共事業の復活、企業減税、日銀への(財政出動と金融政策の)強要と(経済政策の失敗の)責任転嫁が具体的内容なのですが、経済界と経済産業省が一体となった前民主党政権への巻き返しであることも明らかです。単純な企業保護主義であることを、アベノミクスという魔術的用語で国民をめくらまししているだけだと思います。その陰で、東電を守り、電事連を擁護し、原発再稼働、核燃サイクル推進を図ろうとしていることは誰の目にもあきらかです。もう騙されません。
 もうすでに沢山の経済学者や一部のマスコミは気づいています。アベノミクスと言う「賭け」がはずれ、それがアベノリスクという危機に暗転する結果に終わり、それが現実になる日が近いということです。安倍首相の健康問題もまたぞろ、取沙汰されるはずです。あの人は攻めには強いですが、守りはめっぽう弱い人だと思います。
 私はゴールデンウィークを海外で過ごした人たちが、アベノミクスが如何に幻想であったかを実感して帰国し、国民全体にもあれは幻であったと一気に閉塞感が拡がり、アベノリスクが拡大するとみています。国民の不満が高まらないうちに、憲法改正の道筋をしっかりたてておこうというのが、最近の安倍政権のやり方だと思います。
 そうした自民党の戦略を見破り、平和と民主主義のために、反戦・平和を合言葉に、小異を残しつつ、大同で団結してまとまる政治戦略を7月の参院選挙でめざすべきだと私は真剣に考えています。
 2003年3月20日、国際社会の強い反対、疑問の声を無視して、米英軍がイラクを攻撃、進行しました。あれから10年経った今日、いままさに日本も憲法改正して、野蛮な戦争をくりひろげる国家になろうとしています。いまこそ、平和憲法をまもることが、護憲の党はもちろん、反戦・非戦の市民運動にとってもその真価が問われているのではないでしょうか。
 私はそう考えています。よろしくご教示いただければ幸いです。

笹田隆志

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