去年の12月30日、カバは50人余りの教え子たちに見送られて東北師範大学人文学院の教員宿舎を後にし、大学の職員の車で長春空港まで送ってもらった。4カ月と1週間で、吉林銀行のカードには1万元以上の貯金ができていた。中国ではちょっとした大金だが、日本円に換算すれば14万円に過ぎない額だ。これを実際に円に換金すれば手数料を引かれれば約11万円にしかならない。日本の羽田や成田にあるような銀行が長春空港には見当たらなかったので、換金はやめにした。
あの日、マイナス20℃超の大学のキャンパスは珍しく青空がのぞいていた。車が空港に向かう途中で雲行きが怪しくなり、空港に着くころには雪となった。出発まで2時間以上もあった。外の雪は見る見る激しくなっていた。
11時すぎに搭乗手続きを済ませ、手荷物検査場をくぐろうとした時、すでに出発ゲートにいた乗客がぞろぞろ戻ってきた。皆大声でわめいていた。長春・ソウル間の大韓航空機が欠航になり、搭乗口で待っていた乗客が口々に文句を言いながら戻ってきたのだった。
カバの乗る1週間に2便だけの直行便が欠航になったらどうしようと思案していると、2時間遅れで出発するからとのアナウンスがあった。中国語と英語でアナウンスしていたのでわかった。
早いもので、あれから1年がたった。去年は書かなかった年賀状を、ことしは287枚書き上げ、奇しくも同じ日に投函することができた。

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