朝日新聞
「廃炉検討」言及相次ぐ 老朽化原発、負担見極め 電力4社
2014年5月1日05時00分
来年10月に稼働から40年を迎える佐賀県の玄海1号機をもつ九州電力の瓜生道明社長も同日、廃炉にするかどうかを「秋口までに判断したい」と明言。「投資額と負担との関係を勘案する」とし、運転を続けるための安全対策費や再稼働した場合に軽くなる燃料費負担などを見極める考えだ。
昨年7月に施行された改正原子炉等規制法では、運転年限のなかった原発の稼働期間が原則40年になった。電力会社が希望すれば、40年を超えて例外的に1回に限り最長20年間延長できるが、原子炉や建物の劣化を細かく調べる特別点検をクリアし、新規制基準を満たす必要がある。
■料金上乗せ、高い壁
経済産業省によると、廃炉費用は1基あたり約500億円(平均)かかる。廃炉作業には25~30年かかるとされる。発電費用と同じように、電気料金に上乗せすることもできるが、一般家庭に負担増を求める料金値上げのハードルは高い。
電力各社は原発事故が起きるまで、約60年間動かすことを想定していた。長期間、安定して発電できることが、原発を「経済的な電源」と位置づけてきた根拠だった。動かして40年前後で廃炉にすれば、設備投資などの経営計画は大きく変わり、原発は「低コスト」とも言えなくなる。
廃炉には、「放射性廃棄物」をどう扱うかも大きな課題だ。放射能が強い原子炉内の設備や制御棒などは、地下50~100メートルに埋めて捨てることになっているが、処分場のメドはない。搬出先が見つからないうちは作業が滞る可能性がある。
すでに決まった福島第一原発の廃炉には1日約5千人がかかわり、少なくとも40年間を見込む。地元には福島第二原発の廃炉を求める声もあるが、東電の広瀬直己社長は30日の会見で「県民の意向や国のエネルギー政策を踏まえて判断する」と明言を避けた。
■老朽化が進む原発
関西 美浜1号機 44年
美浜2号機 42年
美浜3号機 38年
大飯1号機 35年
大飯2号機 35年
高浜1号機 40年
高浜2号機 39年
中国 島根1号機 40年
四国 伊方1号機 37年
九州 玄海1号機 39年
敦賀1号機 44年
※運転年数は2014年から運転開始年を引いたもの

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