昼に事務所に行き、遙60最終号2部を三田文学新同人雑誌評へ送る。北狄362号は阿木邑編集長が三田文学へ先に送っているはずだ。その三田文学春季号の同人雑誌評では北狄はとりあげてもらえなかった。是非、夏季号ではとり上げてもらいたいと思う。遙についても最終号では創作が三本だ。最後だと思って無理をして2部を580円分の切手を事務所の引き出しから引っ張り出し貼って出した。
北狄363号の作の題を「ねぶた師平蔵」とすることにした。364号には「槙平伸二君は何故墜死したのか」(仮題)を書くことにした。今日からまたひとつ書く愉しみが増えた。
午後1時からの川柳教室のためアウガに向かう。むさし先生は紺地に白点の帽子。相変わらず頭のてっぺんから靴先までおしゃれだ。孝明さんと武井さんが出席すれば満席の教室で、閑女さんの隣に座る。実は、財布と鍵を忘れ、事務所の鍵はビルに合鍵を置いてあるので、事務所へは入れたが、小銭入れには470円しかなく、閑女さんに30円の借財を申し入れたら、彼女は貸し借りが面倒臭いのか「あげる」と言ってくれた。紫苑さんが「帰りのバス賃はあるの?」と心配してくれる。「自転車ですから・・・(無賃乗車です)」と冗談を言おうとして、14人の鋭い視線が気になり、途中でやめた。
宿題の2句は全没だった。当然のこと。土曜日の30分ほどでつくって送ったからだ。まったくの駄作であり、推敲不足はあきらかだ。もっと勉強が必要と肝に銘じた。今月はあと、29日の陽の会の例会だけだ。そうそう、25日までの選句が残っている。それに東奥流壇の2句も25日には毎月の全没にもめげずに出したい。そんなこんなでも、川柳は楽しいからいい。それにつけても、むさしさんはよく勉強している。かなわない。
3時前に教室は終わり、カバは向かい風を受けながら愛車のカバ号のサドルを腿に力を籠めてこいで、アピオに向かう。映画「渡されたバトン-さよなら原発-」の試写会のチケットを金澤先生からいただいたからだ。巻原発を白紙撤回まで追い込んだ住民運動と住民投票の軌跡を劇映画にしたものだ。この種の映画によくある妙に善良ぶったクサいところが少し気になるが、推進派の家族がひとりずつ反対派になっていく様が丁寧に描かれている。
カバは巻町の現場に三度も訪れ、節目節目での反対闘争の一団に合流した経験をもつだけに、この映画に親近感を抱いたのも当然だが、六ヶ所村の核燃サイクル施設立地の白紙撤回のたたかいや、浪岡町の合併反対闘争に敗れた経験を苦々しく思い出さずにいられなかった。
しかし、この映画を見て、民意(地域のことは、地域住民の意思で決める)ということの大事さ、その反映の難しさをかみしめながら、手続きに瑕疵がなくても、民意に逆らい、民意を無視した決定には徹底的に抵抗するのが、その地域から逃げないで頑張る住民の使命なのではないか、それがこの地で生まれ、この地で死んでいく者の最低のつとめなのではないか、と考えたのだった。
ひとつは、六ヶ所の再処理工場をはじめとする核燃料サイクル施設を白紙撤回させるべく県民投票を求める運動を諦めずに続けることだと思った。それが、この青森で生まれ、3.11を体験し、青森で死んでいく者の最低限のつとめではないのか、と。
もうひとつは、浪岡と青森の合併劇である。7年前の合併が浪岡町民の民意を踏みにじったものであったことは明らかであり、青森側でも住民運動を起こしてほしいとの訴えに耳をかせなかったカバの痛恨の思いが甦ってくるのだった。7年前の青森との合併が果たして良かったのか、悪かったのか、浪岡側の市民に住民アンケートを実施することからまず始めるべきだと思う。その上で、今後について、真の住民意思を問う住民投票(分町を望むのか否か)を実施するべきかどうか真剣に検討すべきだとおもう。それが1年半後の選挙での旧浪岡町の有権者にとっての最大の争点になるはずだと思う。合併問題に決着をつけないかぎり、わだかまりは修復できっこない。もう一度、「住民投票を求める会」の再開・再出発が必要ではないか。それが浪岡地区での今回の市長選の民意ではないだろうか。
最後が、憲法改正問題だ。国民の大半は、安倍首相らのいう改憲の意図が、憲法9条を改正し、再軍備して武力で以て国難を切り抜けようとする軍事国家、つまり暗黒政治への橋渡しをしようとしているのだということに気づいていないし、マスコミも改憲があたかも一種の改革のような報道ぶりである。平和憲法があるからこそ、日本は国際社会で信用を得てきたのはだれの目にも明らかだ。憲法が危ないということは、まさに日本全体が危うい状態に陥るということだ。
カバはこうした風潮に抗し、「日本をふたたび侵略戦争をする国にしてはいけない。子や孫を戦場に送りだしてはいけない」という単純なスローガンで、この国の危険な動向に掉さすべく立ちあがろうと思う。黙っていては、やられてしまうからだ。憲法改悪反対一本の共闘組織をつくりあげ、その勝手連で街頭に出て訴えてみたい。それが、今年の夏の夢だ。

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