日本の、とりわけ、青森県は短命県である。下風呂温泉に泊まって、カバの周りにいるごく近い先輩友人後輩には本当に癌患者が多いのに改めて驚いた。下北に同行した昭和19年生まれの古村県議は7年前、浪岡町会議員2期目の立候補直前に胃癌で倒れ、胃を5分の4摘出した。カバの2級上の十和田湖町の田中さんも5年前に胃癌を発症し、手術している。同年の大畑町の清川氏は、退職直前に初期の食道癌がみつかり、手術して食道の癌は治ったものの、昨年、喉頭に癌がみつかり、高校同期の三国谷君は県庁でこれからという時期に胃癌を手術して、いまにいたっている。青森でも何度も飲んだことのある大間町役場の和田君はすい臓癌でこの3月に55歳の若さで亡くなった。ほかにも、定年前に癌で倒れた県市町村職員がたくさんいる。大学同期の小笠原君も三年前、白血病に罹患し、放射線治療により生還した。
昨日会った東京の友人も、昨年、十月に会ったとき、驚くほど痩せた姿をみて何かの異変を感じたが、一月下旬に酸ヶ湯温泉に行ったとき、打たせ湯に背中と腰をあてていた。彼は、やはり癌を発症していた。三月に肝臓を500グラムと胆嚢までとったという。2歳年下のその友人が全快して、やり残した仕事を全うできることをカバは毎日、昨日も今日も明日も祈っている。
カバのこれからの人生を賭ける文学の世界でも、北狄の服部先生が大腸癌が転移し肺炎から命を落としたし、小野弁護士は四度の癌手術から生還した。ペンクラブの吉田さんも癌と闘っている。生きるために、生きている間は、生きなければならぬ。癌の人が頑張っているのに、癌でない人が自堕落な生をおくることはできない。
古村県議は車の中で言った。
「それにしても、癌が多いな。いったい、核実験の放射能の雨の影響じゃないのかな」
それをきいて、カバははっとした。再処理工場は耐用年数40年で、試験開始は2001年、アクティブ試験で再処理を行い始めたのが2006年である。排気塔から放出されている気体の放射性ヨウ素の量は排出基準の2分の1である。これ以上に放出していないという保証はない。因みに、去年の3月15日に青森県内で福島原発の水素爆発の影響の放射能が検出されているからだ。
いまでもこんなに癌が発生しているのだから、あと5年後にはもっともっと癌が発生していくのではないかという恐怖だ。それが、だんだん低年齢化していくのではないかという確信にもにた恐れだ。
とにかく、命を大事にして、できるだけ癌にならないように日々、節制するだけだ。

0 件のコメント:
コメントを投稿