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2011年12月26日月曜日

イエイツの『緑の兜そのほか』より

カバに詩はわからない。カバの友人に二人の詩人がいる。宮園真木と佐々木英明だ。彼らの詩を読んだが、いいとは思うが、それを褒める術を知らない。
 今日、書斎で雪を恨めしがっていて、ふと古い文庫本が目に入った。それが、『イエイツ詩抄』だった。
 イエイツ詩抄のなかに、『緑の兜そのほか』をみつけた。カバにもわかるいい詩だった。
 「酒の歌」
  酒は口より入り
  恋は目より入る、
  我等老いかつ死ぬるまへに
  確実に知るべきことはこれのみ。
  われ杯を口に挙げ、
  君を眺めて、嘆息す。
 「時と偕に智慧はきたる」
  葉は多けれど、根は一つ、
  まだうら若く虚偽の多かりし日に
  つねにわれ葉や花を日光に揺りぬ、
  今ぞわれ真のなかに枯れゆかむ。
 「ある詩人に寄せて」
  私は人の説や人の詠じた詩を
  讃めたので
  この人たちを讃めるがよいと君は云う、
  だが自分の蚤を讃めた犬がかつてあったろうか。

 もちろんカバはイエイツのいう犬ではないし、宮園真木も佐々木英明も決して蚤ではない。
 文学、とりわけ詩や小説で日本を救えるとは思えないが、老いかつ死ぬ前に、詩を読む楽しみと小説を書く慶びを与えてくれたのだけは確かだ。

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