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2011年11月3日木曜日

三つの小説のこと

 カバは今、三つの小説を書いている。いや、正確には書きかけの小説がひとつと、題名だけ決めて一文字も書いていない小説が二つだ。
 書きかけの小説は、ねぶた師の話だ。まだ20枚ほどしか書いていないが、これを来年の夏までには100枚くらいにして応募するつもりだ。
 まだ書き始めていない小説のひとつは、55歳で自殺した友人のことだ。公務災害の裁判には勝ったが、いまもってカバには彼の死が理解できない。理解できるまで待とうかとの思いもあるが、風化しないうちに書いておきたいのだ。いまの仕事(本の校正)が終わったら、事務所に資料を持ち込んで丁寧に書いていきたいと思っている。友人の存在は何であったのか。とりもなおさず、「この不可解な人間とはいったい何なのか」ということを自分なりに答えを見出したいのだ。
 もうひとつの小説は、母のことだ。七年半前に亡くなった母のことは、これまでに何度も書いた。賞をもらったこともある。でも、ちゃんと書けていない気がする。短編小説として、20枚くらいの小説を来年まで毎月一年くらい書いていこうと思っている。その最初の作品がこれだ。題して「母の過去帳」。
 ねぶた師の小説は、カバの代表作にしたいと思っている。友人のことを書く小説は、とりもなおさず自分のことを書くのだから、いつ終わるとも見当もつかない。まず、補助的に裁判の記録から書いていくことにしたい。母のことは、書きたいことがたくさんある。だけど、今までは一作にすべてを書き込もうとして失敗したと思う。これからは、20枚くらいの短編で、母の生涯の一断面を書いていければと思っている。
 それにつけても、カバにはやることがたくさんある。早く、痛風を治さなければと思うが、二階の書斎にパソコンと簡易テーブルを持ち込んで、痛みをこらえながら打ち込みをするのもいいものだ、と動けないことの負け惜しみを言っている文化の日の朝だ。

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