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2011年9月4日日曜日

佐々木英明の芝居をみる

 昨夜はすごい劇をみてきた。激しい雨のあと、堤川河口手前の劇場「アトリエ・グリーン・パーク」は何やら妖しげな雰囲気が漂っていた。午後七時とあって、すでに堤川の河口は暗黒の様相だった。
 三男に送られて車を降り、招じられるままに二階の階段を昇り、テラスから入場した。黒ずくめの舞台の中央にメガネの若い男が一人立っていて座席の案内をしていた。作・演出・出演(主人公いまわの際の斎藤主・役)の山田百次だ。
 「劇団野の上」第3回公演『不識の塔』が始まった。高校同級生の佐々木英明が若手の役者陣(といっても男1人に女4人)に混じって医者役で客演しているのだ。4人の女優、とりわけ劇団代表で、この舞台では斎藤主の正妻ナヲ役の乗田夏子が素晴らしい。貫禄、嫌味、図太さ、傲慢、不遜、邪悪、といった負の性格を身体ごと見事に表現して、かの渡辺えり子を負かすくらいの迫力だった。他の三人の女優もそれぞれ個性的に特徴を出し、芝居のなかにとけこみ調和していた。
 このなかで、何といっても佐々木英明の老獪な医師役には頭が下がった。かつての伝説の詩人もいまや62歳。孤高の詩人も、人間味が出て、丸くなったと感じた。
 とにかく、笑えるし、どきどきするし、びっくりの連続で、最後ははらはらする仕掛けもあって、とても感動的な芝居であった。この演劇は、今年の必見の演劇のひとつで、青森在住の地方劇団の名を全国に知らしめることになると思った。。

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