6月18日の金澤茂弁護士の「憲法講座」の続きです。
今日は、6月の憲法をめぐる動きについてです。
6月1日;小野寺外相がアジア安全保障会議(シンガポール)で、「右傾化を指摘する声があるが全くの誤解だ」と演説。
6月3日;生活の党、96条堅持を公約案とする。
;朝日新聞「天声人語」
「なるほどと思った。先日の本紙「声」欄だ。一度だけ魔法が使えるとしたら何をしたいか。小学生同士で話していたら、ある子が言った。「魔法使いにさせてくださいと言って、魔法使いになる」▼それがかなえば魔法は使い放題、一同、「すごい」と盛り上がった。これは憲法96条の改正と同じでは、というのが投稿した方の見立てだ。改憲の発議の要件をまず緩めるという主張の危うさを鋭く突いている。▼試合に勝てないから、ゲームのルールを自分に有利なように変えるようなもの。何に使うかわからないが、とにかく拳銃をくれ、というようなもの。96条の改正を先行させようという発想は、様々に批判される。要は虫が好すぎませんか、と。▼この件で自民党元幹事長、古賀誠氏の発言が話題になっている。共産党の機関紙「しんぶん赤旗」日曜版のインタビューに答え、96条改正について「私は認めることはできません。絶対にやるべきではない」と言い切った。▼議員を退いた身とはいえ、自民党の重鎮が宿敵というべき共産党の求めに応じるとは驚きだ。古賀氏は幼いころ、父を戦争で失った。「戦争を知る世代の政治家の責任だと思ったから」だと話している。▼やはり戦争を知るOB、野中広務・元幹事長も「要件から変えるのは姑息なやり方だ」と批判している。魔法を使おうなどと夢を見ず、穏健な保守の構えを貫く、よき伝統を引き継ぐ後輩は今の自民党にはいないのか。」
6月4日;東京新聞世論調査。憲法改正;賛成43、反対40(うち、9条改正反対42、96条改正反対38)。96条改正;賛成38、反対55。9条改正;賛成33、反対58.
6月5日;安倍首相、改正対象の条文ごとに発議要件に差をつける案の検討に意欲を示す。
;衆院憲法審査会で、96条改憲に関する慶大・小林節教授の発言(東京新聞);「96条先行論『品がない』と改憲派・小林慶大教授バッサリ」-小林教授は、「改憲問題が長く議論されなかったのは、改憲政党として結党しながら逃げてきた自民党の責任」と指摘した。96条先行論についても、「大阪の人(日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長)が手を挙げたから言い出すのは、あまりにも生臭くて品がなさ過ぎる。堂々と9条から議論してほしい」と批判。また、小林教授は自民党の改憲草案に盛り込まれた「憲法は国柄や歴史、文化を国民と共有するもの」との考えについても、「(そんなことを)最高法規から説教されたくない。法は道徳には踏み込まず、という格言が世界の常識だ。」と主張した。
;社民党の参院選公約原案;冒頭に「改憲阻止」を掲げ、憲法改正の発議要件を緩和する96条改正を「立憲主義の本質を破壊する」として、「強く反対する」と明記。

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