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2010年7月10日土曜日

中国のミストと雨

 上海でも、南京、そして杭州でも、雨模様、梅雨空だった。気温37度、湿度90%は予想を超えた暑さと息苦しさだった。昼に飲む青島は2度、夜は3度超のアルコール度数で、清涼飲料水のようだった。杭州と上海のビールは適度に冷えていた。上海郊外の水郷地区は断続的に雨が降り続き、夕暮れ時の上海は全市ミストの海だった。灰色の空とビルの谷間を蔽うミストに包まれ、さながら蒸し風呂のようだった。杭州の西湖で雨の中、カッパを被って観た「印象西湖」という湖上パノラマは、幻想的だったし、さすが中国を代表する映画監督チャン・イー・モウのプロデュースだけあって湖上での群舞といい、電飾とライトを巧みに使った舞台の仕掛けといい見事であった。青森に戻ったら、青森も梅雨が続いているようで、今日も雨だが、それでも中国にくらべたらしのぎやすい。それは、温度だけでなく湿度のせいでもあるだろう。
 1300万人の上海、700万人の南京、650万人の杭州、とにかく人が多い。13億人の人口をかかえ、所得格差の解消と一人っ子政策と土地の国有が現在の中国の象徴的な姿だった。それに、学歴偏重と昔の科挙に似た試験制度が基本だ。改革開放といっても、あくまで国民のやる気を起こさせるためのものだ。一人ひとりが豊かになることが、国が豊かになる基礎だとしている。上海の一等地のマンションを1億円で購入したとしても、それは70年間貸与されるだけで個人の財産とはならない。親は子に教育を受けさせる義務があり、子は親の面倒をみる義務が課せられる。子供たちも夏休み(7・8月)ゆっくりできるのは、せいぜい1週間弱だという。いい中学、いい高校を出て、いい大学に入るために、子供たちは遊ぶ時間もなく勉学に集中することになる。親も子もそれが正しいと信じて疑わない。
 4日の昼、南京駅の混雑ぶりは、ものすごかった。改札口付近の混雑ぶりは、並大抵のものではなかった。きちんと並んで待つという習慣のない中国では、どこからともなく人が集まり、群集心理でパニックになるほどの混雑ぶりだった。上海の虹橋新幹線駅は、それぞれの発番線に改札口があるので、そんなに混雑はしないが、南京の新幹線駅はまだ完成しておらず、旧駅を使用しているためで、発車時刻間際まで改札口を開けなかったためだ。前後の電車の客が改札口付近で押し合いへし合いして、しかも外国人旅行客の荷物を足許に置いているから二重に身動きがとれなかった。
1日2本の南京杭州線は上海経由であり、南京駅の混雑のため10分遅れで発車した。
 6日の上海万博もそうだった。1日40万人の入場者だけに、川をはさんで両岸にひろがる万博会場にも人があふれていた。日本館と日本産業館は3時間から4時間半待ちの状態だった。中国館は巨大で異様な建物だった。とにかくマンパワーに圧倒された。
 民衆はどこでも集まり、トランプや麻雀をやり、大声で叫ぶように話す。路上を平気であるき、歩道に線が塗られていても平気で車道を横切る神経には感服せざるを得なかったl

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